株式会社富士通エフサス様では、2018年2~3月にかけて、会議の生産性向上ワークショップを全3回開催し、社内会議を効率化・高度化されてきました。
ワークショップの内容は、1回目:会議を「減らす」、2回目:会議を「強くする」、3回目:会議を「変える」の形式で行いました。
今回は、富士通エフサス様の首都圏本部(当時)の働き方改革の企画者であり、受講者でもある京極様、細貝様、東屋様の3名に本ワークショップを採用した背景や成果についてお話を伺いました。
(左)京極 隆志様 ビジネス統括本部 産業・流通ビジネス統括部 産業第一ビジネス部部長
(中央)細貝 美帆様 ビジネス統括本部 全国ビジネス支援部
(右)東屋 拓也様 ビジネス企画推進本部 フィールドビジネス推進統括部 首都圏地区推進・民需全国連携担当シニアマネージャー
細貝様(以下敬称略):ここ2年くらいかと思います。元々は女性活躍のためのダイバーシティ施策として在宅勤務に取り組み始めたのですが、働き方改革というキーワードが世間で言われ始めて、全社員にも展開しようという流れになりました。
東屋様(以下敬称略):組織的な観点で言うと、約1年前に各部署から若手を募って構成された、社長直轄の組織風土改革推進室が立ち上がり、働き方の制度、そして意識改革に取り組み始めました。在宅勤務の対象者も広げつつ、この4月から全社テレワーク制度の導入を始めました。
働き方改革の施策は、始めたものの、導入まで時間がかかるものもあるため、改革にはトップダウン的な動きと、ボトムアップ的な動きの両面から進める必要があると実感しました。
会社全体の動き、そして現場や事業部といった実際に働く人の声を大切にしながら働き方を変えていく必要があると思っていました。
京極様(以下敬称略):4,5年ほど前に営業部門の工数調査をした時に業績会議やワーキンググループなど社内会議が多く、またその報告の為の資料作りやレビューのための会議の時間が多いことが分かりました。そこから潜在的には、社内向けに時間を使っていることに対する疑念はありました。
東屋:そんな中で、社内の会議に時間をかけるよりも、お客様に向かう時間を拡大させる必要があるのではないか、会議自体そもそも不要なものがあるのではないか、会議の進め方を見直すことでもっと生産的になり、残業時間問題などにも良いインパクトがあるのではないか、と考えました。
東屋:2つあります。1つ目は会議の目的が「共有」のものを無くしたこと、2つ目は実施する会議では毎回アジェンダを作ることで会議時間を削減できました。「共有」を目的とする会議は、これまで毎週やっていましたが、頻度を下げてみました。結果的には、頻度を下げても何も困らないことが分かりました。
アジェンダを作ることで参加メンバーを選定し、事前準備もしっかりするようになり、会議の中での意思決定が大幅にスムーズになりました。
京極:拘束時間が減ったと喜びの声が上がっています。まずはアジェンダを決めてから会議をするようになったことで、事前に会議準備をするようになりましたね。おかげで営業に割く時間が増えたと言っていましたね。メンバーの報告時間を10分までにして、時間意識を持つことで、参加者の集中力も大きく変わりました。
京極:議事録の取り方ですね。まじめに全ての記録を取っていたのですが、大事なことのみとか、今後のアクションなど内容に濃淡をつけて書くようになり、書き上げるスピードを重視するようになりました。
細貝:また環境も大きく変化しました。全社員を対象にシンクライアント型の超薄型ノートパソコンが配付され、セキュリティ面でも安心して持ち歩けるようになり、どこでもパソコンでメモを取ることが習慣化してきました。
京極:また、5月から本社が移転し、フリーアドレスの導入によって紙の保管場所がなくなり、ペーパレス化も大幅に推進しました。
東屋:環境、ツール、意識の3つの変化が同時に動き出して、働き方が変わってきたのがわかりました。
京極:会議を短くして、総労働時間を減らして、会社を早く退社して、プライベートを充実させるために、我々のような意思決定できる立場から変えていくことが大事だと思います。これが一過性のものではなく、続けて会社の文化になって欲しいという思いで取り組んでいます。よく部下には、あなたがマネージャー、部長になった時は、現在の上司から吸収した良い所をさらにアレンジしてより良い組織を作って欲しいと伝えています。
東屋:意思決定できるメンバーを集めたと思っていましたが、もっと上位の立場の人も参加しないと変えるのは難しい部分も感じました。部長だけでなく、その上層部も参加しないと変えられない部分があることを痛感しました。
京極:今回受講した部長・課長が上の役職になればすべてクリアされますね。
東屋:そうなんです!このワークショップを受講した人が育っていけば3,4年後には、みなさん立場も変わって、すべての問題がクリアされているのかなって思っています。
京極:そうですね。ミドルから変えていく。常に新しいことに取り組む姿勢を忘れずに取り組んでいけばいいですよね。
細貝:在宅勤務をしているので、Lync(Skype for Business)を使ったリモートでの会議を入れるようにしています。以前は、ツールの使い方という点で周囲の人も慣れていない点がありましたが、全社員へのテレワーク制度導入により、特別感や違和感なく遠隔でのコミュニケーションが浸透してきているように感じています。
東屋:会議はどの企業も行っていることですが、仮に、部長1人で会議を変えようとしても難しい状況です。だからこそ、同一部門の立場の違う三者(今回のケースでは、部長・課長・リーダー)が参加することにより、ワークショップ内で決めたことを確実に行動に移しやすくなります。当社で例えるなら、統括部長は大きな組織マネジメントの責務を抱えており、範囲も広くなるため、部長がキーマンとなり部単位で会議生産性を向上することが重要だと感じています。
京極:他社の事例を知ることは新鮮でしたね。社内だけだと、慣習的にやってきており、気づかないことが多いです。第三者(今回はチェンジ)に入ってもらって自分たちの文化を客観的に見る機会を持ち、組織文化を意識的に変えていくことが大切だと思いました。
今回インタビューに応じてくださった京極様、細貝様、東屋様からは、現場から会社組織を変革していこうという強い思いを感じました。トップダウンではなく、ボトムアップで現場のニーズにマッチしたかたちで、会議の変革をすることで、部下やその周囲の人の働き方を変え、会社の文化になっていく未来が想像できました。
貴重なお時間をいただき、一つひとつご丁寧にお答えいただきましたことを、心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
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